2016.05.24 Tuesday

儂は人間の屑じゃよ

 今年初の熱中症である。何事もお初は気持ち良く、昼に食べたうどん、かしわ天、野菜天、温泉卵百個を笑顔で吐き出した。学校は阿鼻叫喚の渦に巻き込まれた。これであだ名は卒業までゲロ子から変わらぬだろう。おいゲロ子が吐くから机くっ付けるのやめようぜえなんて言われて一人あぶれ、気を遣った担任と差し向かって給食を食べる日々がやって来る。まことにもって気まずい。牛乳のお替わりもきっと許されない。吐くから。排泄に厳しい学校社会である。今風に言う所のスクールカーストか。確かに生徒の間では確固たる階級が存在する。力の強い奴がクシャトリア、身体が人並以上ならばヴァイシャ、ゲロ子はシュードラ。今後の振舞い次第でアウトカーストに落ちるかもしれない。頭が悪くても足さえ速ければクシャトリア付近に潜り込めるのが鬱陶しいところで、逆にテストばかり良い点を取るとやっかみも含めて下へ下へ落とされる。書いていて憂鬱になる話である。
 時に猫はしょっちゅう吐く。外猫は特に顕著で、食べられる時に食べないと死んでしまうから早食いで詰め込みすぐ戻す。しかし彼らにとってそれは大きな意味を持たず、戻した物をまた食べる事もざらである。また、毛が生え変わる時節は胃から毛玉を吐くので、食事と関係なくても自在に戻せる。人間界で言うところの南方熊楠みたいな能力を生まれつき持っている。人間よりも数段から数倍は強靭なのである。比べてゲロ子のサバイバビリティと言ったら、寝てもすぐ目覚めるしお腹は壊すし貧血と熱射病で吐く。寄生虫よろしく周囲に頼って寄り掛かってやっと生きている。難儀なものだと思う。とは言え、人間は猫と違って群れで生きる動物だから、単身でどうにもならないのは取り柄の一つくらいに考えて前を向くしかない。
 スクールカーストにおいて、金持ちが下層に追いやられるケースがままあり、体育の成績が良かろうと、条件が揃えば簡単に虐められる。ここで大半の人間はスネ夫タイプの嫌味な少年を想像するのだが、公立学校に通うような金持ちなんてものは豪邸に住まないし生活レベルも一般人と大して変わらない。精々がハワイ旅行に行ける程度のものである。なので、普段の学校生活ではお金の部分に触れられもせず、都合の良い時だけそこを持ち出しリンチの種にする。子供が残酷という言説は、こういった都合の良さや優勢火力ドクトリンを何の疑問もなく、むしろ正義の執行と見做せる点に由来する。丸切りアメリカである。
 であるなら、日本はずっと昔からアメリカングローバルの波を被って来たのかもしれない。もしくは日本のサブシステムがアメリカ並の幼稚さから抜け出せない、一億総子供社会なのかもしれない。これらは全てゲロ子の逆恨みに過ぎないのかもしれない。いずれにせよ、学校なんて恐ろしい場所に二度と戻りたくはないし、今となっては会社もちょっと。
 麻生太郎は金だけ持っていて力が無い奴はカモにされるような事を言ったが、確かに彼の顔は、その過程で歪んだような造りだった。口元も吐き過ぎて隙間が出来てしまった形だ。もしかすると、彼が記者会見を開くたび、おいゲロ男が出てんぞなんて当時の同級生は笑っているのだろうか。薄ら寒い想像である。
 社会は突き詰めると、虐めの離合集散フラクタルで成り立っているのかもしれないね。
 また会おうぜ!(亀田二号風締め)
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